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先日、American Utopiaを鑑賞してきた。
ナンセンスで、哲学的。
人が集まり音楽を奏でる姿は、原始的。
コミュニティの起源を連想させ、何千年の時を経た現状とそれに対する絶望、そして再構築を願う叫び。
それでも、わたしたちが共に喜怒哀楽を感じ合える喜び。
David Byrneが語る脳の話も全てそこに、「コミュニティ」に集約している気がしてならなかった。
ひとりの時間が好きだし多いわたしでも、人との繋がりや共鳴によって心動かされる瞬間は何にも代え難いと思っているからこそ、観客の熱量や一体感はなんだか嬉しくて楽しくて。少しだけ泣いてしまった。
70代になっても彼自身の子どものような年代のアーティストに囲まれながら、圧倒的な存在感と輝きを静かに放っているDavidに、つい惚れ惚れ。
あんな年齢の重ね方をできたら、と切に思う。
ライブに行けなくなってしまって久しい今だからこそ、こういう映画を観る時間や経験はとてつもなく貴重だったなあ。